2020年04月01日(最終更新:2023年06月13日)
不動産投資物件選びで、外せないポイントの一つに駅までの距離があげられます。特に、東京23区に関しては、駅近物件の需要が非常に高いようです。
今回は、平成30年住宅・土地統計調査の結果をもとに、東京23区における駅から住まいへの距離について考察していきたいと思います。
まずは、最寄りの駅までの距離別にみた世帯数の割合を全国で見ていきましょう。
出典:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」
駅までの距離が2,000m以上、つまり不動産の広告基準である「1分=80m」で考えると、徒歩25分以上かかる世帯が最も多く、全体の32%を占めています。とはいえ、駅ではなくバス停等が最寄りの交通機関となる場合もありますので、この割合が全て交通条件の悪い立地かと言えばそうとも言い切れません。
次に、東京23区ではどうでしょう?ボリュームゾーンが一気に変わってきます。
「駅までの距離が200~500m未満」「500~1,000m未満」が7割を占めています。鉄道網が張り巡らされているので当然と言えますが、利便性を考えて駅近に住む人が多いのが東京23区の特徴です。
ちなみに、東京23区なのに「1,000m以上2,000m未満」の世帯が意外と多い印象を受けますが、これは世田谷区で当該世帯が15万世帯、足立区で11万世帯と、この2区の影響を受けていると考えられます。
このように東京23区と言えど、状況は区ごとに大きく変わってきます。
次に、超駅近物件の状況を見てみましょう。
駅までの距離が200m以内の世帯割合を区別に比較した結果が以下の通りです。
千代田区はその半数近くの世帯が超駅近物件に住んでいるようです。一方で、足立区は徒歩2分半に住む世帯が3.4%しかありません。少し飛躍した考えですが、足立区の駅近物件は希少と言えるのかもしれません。
同データは世帯類型別でも集計されています。
これを見ると、単身世帯が駅の近くに住む傾向が高いことが分かります。更に30歳未満の単身世帯は、よりその割合が高まっています。東京23区に関しては、駅までの距離が500m以内に住む30歳未満単身世帯が50%を超えています。
東京23区に関しては駅近物件への需要が高く更に単身世帯に関しては、よりそのことが色濃いということが、データからも立証されました。
収益不動産ONLINE編集部
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