2020年07月20日(最終更新:2023年06月14日)
今回は東京都への人口流入を「どこから」来て「東京都のどこへ行くのか」に注目してみたいと思います。
転入者は、日本国内のどこから東京都に移動してきたのでしょうか。
(総務省統計局「平成31年住民基本台帳人口移動報告」より作成)
最も多いのが神奈川県で、2019年に88,415人が東京都に移動しています。そして、埼玉県、千葉県と東京近郊のエリアからの流入が続き、以降は大阪府、愛知県、北海道、福岡県と地方都市が続きます。ただ、上位の都道府県は人口そのものも多いため、人口千人あたりの東京への転出者数で比較してみましょう。
(総務省統計局「平成31年住民基本台帳人口移動報告」「平成31年住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県、茨城県と東京の近隣エリアが上位に並びました。6位に宮城県、12位青森県、14位福島県、17位山形県、19位秋田県、そして、20位に北海道と、比較的東北エリアでは東京都に移住する割合が高いようです。
他の道府県から移動してきた人のうち、77.3%の人が東京23区に住んでいます。それでは、どの区が人気なのでしょうか?
(総務省統計局「平成31年住民基本台帳人口移動報告」より作成)
世田谷区と大田区が圧倒的に多いようです。ただ、この二つの区に関しては、エリアも広く人口も多いため当然の結果と言えるかもしれません。そこで人口に対する他の道府県からの転入者数の割合を見てきましょう。
(総務省統計局「平成31年住民基本台帳人口移動報告」「平成31年住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」より作成。)
意外にも、賃料水準が比較的高い千代田区が人口に対して転入者が多いようです。
最後に、移住前の道府県別でどの区に移動したかを調べてみました。すると、多くの道府県で上記と同じような、結果になりましたが、特徴的だったのは東京に隣接するエリアです。
(総務省統計局「平成31年住民基本台帳人口移動報告」「平成31年住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」より作成。)
こちらは東京都へ転入してきた人の移動先別で割合を算出した結果ですが、赤色は上位2区、青色は特筆すべき区として色分けしました。これを見ると、隣接する県からの東京都への移動は、県境となるエリアに移動する傾向が高いのが分かります。山梨県に関しては、半数近くが23区ではなく山梨県に隣接する市部へ移動しているようです。
収益不動産ONLINE編集部
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