2024年03月21日(最終更新:2024年03月21日)
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(株)不動産経済研究所の調べによれば、2022年の1年間に発売された投資用の新築マンションは5961戸(131物件)でした。首都圏で2022年に発売された新築マンションは2万9569戸でしたので、約20.1%が投資用マンションだったことになります。
2023年の年間集計はまだ公表されていませんが、昨年よりもやや減少傾向にあるものと思われます。
2009年以降の首都圏で新規供給された投資用マンションの供給エリアのベスト5をみれば、下記のグラフのようになります。
2009年~2022年までの14年間のベスト5(のべ70)のうち、横浜市中区と横浜市南区と川崎市中原区が2回、川崎市川崎区が1回ランクインしていますが、それ以外の63回分は東京23区内となっています。
首都圏における投資用マンションの主戦場は、やはり東京都区部のようですが、変化のキザシも見えます。
2023年の年間集計はまだ公表されていませんが、2023年上期(1~6月)だけのデータをみれば、投資用マンションの新規供給は56物件、2820戸、これは2022年上期の84物件、3678戸に比べて3割以上の減となっています。
最新の2023年上期の供給エリアのランキングを見てみれば、1位横浜市南区、2位横浜市中区、3位横浜市神奈川区、とベスト3はすべて横浜市内となっています。また、全体に占めるこの3地区の割合は32.3%となっています。つづいて4位は東京都江東区、5位は川崎市中原区と、2022年までとはだいぶ状況が変わってきています。
東京23区では、適地を獲得するための競争が、同業他社間だけでなく、異業種(例えば、一般分譲マンションやビジネスホテル)間でも激化してきており、今後も横浜や川崎での供給が増えるものと思われます。
投資用マンションの供給地が都心から、23区の中でも郊外や横浜・川崎に移ってくれば、気になるのは、「安定的に入居者が獲得できるか」ということでしょう。
いうまでもなく、マンション投資を行うにあたって、「入居者が付くか」、「安定的に賃料が入ってくるか」、この2点は最も気になることです。入居者がいてはじめて、賃料収入を得ることが出来るわけです。
立地条件のいい、賃貸住宅需要の旺盛なエリアの都心の物件では、あまり苦労することはありません。さらに、都市部の物件で、駅からの距離がそう遠くなく、築年数も浅ければ、ほとんど心配することはないでしょう。「入居者が安定的にいるか」は、「物件選び」でおおかた決まるとも言えますが、先にのべたように、都区部での新規供給が減ってきている状況ですので、都心物件よりも、多少「入居者探し」に悩むかもしれません。そんな時に、管理会社の力量が問われます。
入居者の募集は、管理会社が自ら入居者を募る事もありますが、加えて管理会社経由で賃貸斡旋会社(客付け会社)に広く空室情報を提供して活動を行います。ここでは、いかにスピーディーに(空室期間を短く)入居者を獲得することが出来るかが、重要になります。そのため、各管理会社は、入居率の高さを謳って、客付け力の強さ、管理サービス力の高さを訴求していますので、投資用のマンションを購入される投資家の方はしっかりと管理会社選びを行っていただきたいと思います。
収益不動産ONLINE編集部
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