いまさら聞けないFIREとは? アーリーリタイア実現の要件と根底にある考え方
不動産コラム

いまさら聞けないFIREとは? アーリーリタイア実現の要件と根底にある考え方

最近、よく耳にするワード、「FIRE」。Financial Independence, Retire Early movement の頭文字をとったもので、「経済的に自立」することによって「早期退職」の実現を目標とし、退職後は資産運用などで生計を立てていくライフプランのことを言います。

FIREとは?考え方の根底にある重要なポイント

「経済的自立」と「早期退職」と言われると、「富裕層が、早期退職後は資産や退職金をもとに、贅沢な暮らしをする」といったイメージがあるかもしれませんが、FIREはそうではなく、普段の生活において家計管理を徹底することで、貯蓄率を高め、計画的に資産形成し、資産運用で得た利益によって生活していくものです。

退職後も贅沢な暮らしというよりは、シンプルな暮らしを続けることが前提となります。そこまで来ると、FIREは何も高収入や富裕層など限られた人だけでなく、誰でも目指すことができるライフスタイルというイメージを持っていただけるかと思います。

つまり、FIREは決して、金銭的に裕福で贅沢な生活を求める生き方ではなく、「労働に縛られることなく時間や心のゆとりを追求する生き方」と言えます。

ちなみに、最近では「サイドFIRE」というワードも出てきています。サイドFIREとは、生活費をすべて資産運用による収入でまかなうのではなく、資産運用をメインにしつつ、副業などの勤労収入と合わせて生活するスタイルです。

FIREを実現するための要件とは?

FIREを実現するためには、「年間支出の25倍の資産」「年利4%で運用していく」必要があります。

年間支出の25倍の資産

FIREを実現するための一つ目のポイントとして、「年間支出の25倍の資産が必要」というものがあります。

年間支出とは具体的にはどれくらいでしょうか?

2022年2月8日に総務省より公表された、最新の「年家計調査報告」によると、2021年の「二人以上の世帯」の平均消費支出は279,024円(/月)でした。つまり、年間336万円の25倍の資産となると8,400万円となります。

しかし、この消費支出はあくまでも平均となります。前述の通り、FIREという概念そのものが、シンプルな生活が根底にあります。

シンプルな生活を行っている人の多くは、そもそも、毎月どれくらいの生活費がかかっているかをしっかりと把握しているはずです。まずは、我が家の家計の全体像を把握することから始めてみましょう。

「早期退職したあとの生活費が、年間支出の25倍って少なくない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

年間支出の25倍ということは、単純に考えると25年分しかなく、例えば40代でFIREを達成した人は、老後の生活費が足りなくなってしまうのでは?と心配になるかもしれません。

しかし、この25倍の資金は生活資金ではなく、FIREにおいて、リタイア後の生活費を投資などの不労所得で賄っていく、その元手となります。

参考:総務省「年家計調査報告」

生活費の目安4%ルール

FIREのセオリーの一つに「4%ルール」というものがあります。「生活費を投資元本の4%以内に抑えると資産が目減りしない」というルールです。

例えば、投資元本7500万円の場合、年4%で運用すれば年間の運用益は300万円です。生活費を300万円以内に抑えることができれば、FIREが成立し、不労所得だけで生活することができるというものです。

資産運用の方法としては、「日本個別株」「米国個別株」「投資信託」そして、「不動産投資」…など、さまざまな種類があります。

FIREのセオリーを取り入れて

今、大きなムーブメントとなっているFIRE。早期リタイアすれば、自分の時間を自由に使うことが出来ます。しかし、早期リタイアとなるとキャリアがそこで止まってしまい、社会とのつながりが途切れ、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。また、資産を「4%で運用」すること自体、簡単な話ではありません。

しかし、FIREの考え方はライフプランを検討するうえでも非常に参考になります。

たとえば、家計管理を徹底し、貯蓄率を高めて、資産形成ができれば、老後の生活の不安が少なくなることでしょう。更に、資産の運用を行うことでその資産をより増やすことが出来ます。

FIREはあくまでも一つの概念であり、早期退職だけとらわれるのではなく、FIREのセオリー自体を取り入れていくことは非常に重要になります。

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収益不動産ONLINE編集部

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