不動産コラム

【投資の展望_5】予測以上に増え続ける東京の世帯数について

【投資の展望_5】予測以上に増え続ける東京の世帯数について

東京の人口は増え続けています。それ以上の勢いで増え続けているのが世帯数です。
日本の人口は減少局面に入っていますが、その一方で世帯数は伸び続けています。
 
住宅需要・賃貸住宅需要予測には、将来、人口や世帯がどうなっていくのか?はとても重要な論点です。とくに、賃貸住宅需要予測では将来世帯数、ワンルーム賃貸物件では単独世帯数が重要になってきます。
 
日本の将来人口・将来世帯数の予測を発表しているシンクタンクとしては、メディアも多く引用している国立社会保障・人口問題研究所が有名です。この国立社会保障・人口問題研究所の起源は昭和14年にまで遡ります。旧厚生省の研究機関として発足し、その後1996年に社会保障問題研究所と統合され現在に至っています。
 

将来予測は少しずつ変化する

こうした公的機関が予測するデータをもとに、メディア等は報道していますが、同じ予測データを定点観測していると、変化に気づきます。人口・世帯に関するデータでもこうした傾向が見られますので、見ていきましょう。
 
図1は、国立社会保障・人口問題研究所が予測している東京都の将来人口です。青線が2007年に予測した(発表された)もの、赤線が2013年に予測されたもの、緑線は2018年に予測されたものです。
(年は、発表年を示しています。元データは2005年、2010年、2015年の国勢調査のデータをもとに推計。以下3つのグラフとも同様。)
 
それほど、日本の将来の人口減少は少しずつ、ゆっくりになっています。(だんだん、右にずれています)また、人口減少のスピードはかなり緩やかになります。2040年の人口予測を見ると、2013年予測と2018年予測では、1,400,000人も差があります。このように、東京の人口減少は2045年にかけては「少しだけ」という予測です。
 

東京都 将来人口推計の変化

 
さらに、大きく予想が異なっているのが世帯数です。
次に、世帯数の将来予測を見てみましょう。線の色は人口と同じです。
 

東京都 将来世帯数推計の変化

 
予測が発表されるたびに、上方修正されており、2030年頃にピークを迎えるものの、その後はほとんど横ばいとなる見込みです。
 
さらに、大きな違いを見せているのは、単独世帯数の予測です。
 

東京都 将来単独世帯数推計の変化

 
東京都における単独世帯数は、予測をはるかに上回るペースで増加しています。2019年推計(2015年の国勢調査を元に推計したもの)では、2035年あたりがピークになり、その後僅かに減少との予測ですが、おそらくこれも2020年実施の国勢調査に基づく推計が発表されるころには、上方修正されると思います。
 
このように、東京都における人口や世帯数は、予想を大きく上回る見込みです。こうしてみると、東京都、とくに中心部における賃貸需要は、少なく見ても2050年頃までは底堅いと思われます。
 
 
 


不動産エコノミスト 吉崎 誠二(よしざき せいじ)
 社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長
 公式サイト: http://yoshizakiseiji.com/
 
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学大学院 博士前期課程修了。(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディー・サイン不動産研究所 所長 を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は年間30本を超える。
 
著書: 「データで読み解く賃貸住宅経営の極意」(芙蓉書房出版)、「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)、「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。

 
 

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