2010年から1.7倍も上昇! 不動産価格指数と地価公示の関係を考察
不動産コラム

2010年から1.7倍も上昇! 不動産価格指数と地価公示の関係を考察

上昇を続ける不動産価格

不動産価格の上昇が続いています。国土交通省が、年間約30万件の不動産取引価格情報をもとに、全国・ブロック別・都市圏別等に不動産価格の動向を指数化した「不動産価格指数」によると、2021年11月の不動産価格指数は、171.7と初めて170ポイントを超えました。

この指数は、2010年平均=100.0 とした数値なので、2010年の平均価格に対して1.7倍の価格になっているということになります。12月には173.4ポイントと更に上昇を続けています。

参考:国土交通省「不動産価格指数」

不動産価格指数の推移

不動産価格指数の推移

引用:国土交通省「不動産価格指数」

不動産価格指数と地価公示の関係

次に、3月に最新データが公表されたばかりの地価公示との関係性をみてみましょう。

不動産価格指数(マンション区分所有・東京都)と地価公示変動率(住宅地・東京都)の推移

不動産価格指数(マンション区分所有・東京都)と地価公示変動率(住宅地・東京都)の推移

引用:国土交通省「不動産価格指数」、「地価公示」

マンション区分所有に関する不動産価格指数は毎月公表されています。ここでは、地価公示の評価時点である1月1日に合わせて、不動産価格指数も1月の数値を採用しています。また、マンション区分所有のデータは、2007年4月からですので、1月の前年比が算出できる2009年からのデータで地価公示前年比と比較しています。

住宅地は地価の上昇によって不動産価格が上がるのか、逆に、不動産価格が上がるから地価も上昇するのか、その因果関係はこのデータからは分かりませんが、2つの変数には、明らかに関係がありそうです。実際に、相関係数は0.70と強い相関関係が現れています。

ちなみに、不動産価格指数(商業用不動産総合)でも同じようにデータを算出しました。なお、不動産価格指数(商業用不動産総合)の東京都のデータは2020年までしか出ていません。

不動産価格指数(商業用不動産総合・東京都)と地価公示変動率(商業地・東京都)の推移

不動産価格指数(商業用不動産総合・東京都)と地価公示変動率(商業地・東京都)の推移

引用:国土交通省「不動産価格指数」、「地価公示」

こちらも相関係数を算出すると0.64とある程度の相関関係が見えました。東京都においては、不動産価格と地価公示では、住宅地の方が商業地よりも相関関係が強いようです。

マンション価格は今後どうなる

冒頭で、不動産価格指数が上昇を続けているとお伝えしました。今後も首都圏の不動産価格は上昇を続けていくのでしょうか?

コロナショック以降は、暫く売主が売り渋りをしており、新規登録件数や在庫件数は減少を続けていました。しかし、ここにきて2022年に入ってからは、在庫件数が増えてきました。

首都圏中古マンション在庫件数の推移

首都圏中古マンション在庫件数の推移

需給関係でいうと、コロナショック後続いていた需給逼迫状況からは若干、緩和の方向に向かうと考えられます。

一方で、重要となってくるのは金利動向です。これまで不動産価格の上昇を後押ししてきた一つの要因に、低金利による住宅需要があると言えます。

世界的に金利が上昇傾向になり、加えて物価上昇も加わってくると、住宅需要が停滞して来る可能性もあります。そうなると、不動産価格が下がってくることも考えられるため、金利動向にも注目していく必要がありそうです。

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