2020年05月26日(最終更新:2023年06月12日)
2000年台に一気に増えたタワーマンション。現在も人気があり、都内湾岸エリアでは今でも続々と建設が進んでいます。また、固定資産税評価額の圧縮効果を狙う「タワマン節税」でタワーマンションを購入する富裕層も一時増えました。現在は税制改正により効果は減少しているものの依然として注目を集めています。
増え続けるタワーマンションですが、今後どれくらい増えるのでしょうか?
出展:不動産経済研究所データ 以下同様
株式会社不動産経済研究所は「超高層マンション動向2020」を発表しました。これによると、2020年以降に建設が予定されている20階以上の超高層マンションは全国で10.3万戸あると予測されています。
2020年は2019年を上回ると予測されていますが、新型コロナウィルスの影響で、後ろ倒しになる物件が出てくる可能性もあります。
タワーマンションの中心は引き続き首都圏です。中でも、2020年以降は、都区部(東京23区)の開発が全体の4割以上を占めるようです。それでは、東京23区の状況を見て行きましょう。
東京23区のタワーマンション開発の変遷は、まずは都心の再開発エリア、湾岸エリア(品川、芝浦、天王洲など)に建ち始め、そして2000年台半ば頃からは、東京湾の埋め立てエリア(豊洲、有明、東雲など)へと拡大していきました。
そして、2010年ころからは、地方都市や東京郊外エリアへ広がっていきました。そして引き続き、都心部や湾岸エリアを中心に大規模開発プロジェクトなどがまだまだ控えており、2020年以降も既に5.5万戸の完成が予定されています。
一方で、前述の通り、新型コロナウイルスによる工期の遅れや、各デベロッパーの思惑などで、完成や販売が後ろ倒しとなる可能性があります。
実際、東京オリンピック・パラリンピックの選手村跡地の新築マンション「晴海フラッグ」の販売を手掛ける不動産各社はすでに、6月以降としていた次回の販売開始時期を未定にすると明らかにしています。理由はもちろん五輪開催の延期決定。引き渡し時期への影響を精査するため、販売活動をいったん見合わせるようです。
近畿圏で2020年以降に完成が計画されている超高層マンションは28棟、9,242戸ですが、そのうち大阪市が5,596戸と半数以上を占めています。
今後、用地不足の観点から考えると大阪市を中心として進んできたタワーマンションの開発が落ち着きを見せ始めているとも言えそうです。
収益不動産ONLINE編集部
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